vol.94【お役立ち情報】「ものづくり補助金」の事業計画策定について
(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章
・・・不採択事例から事業計画策定のポイントを確認しましょう。
ものづくり補助金申請で不採択となる主な理由は、
◆補助対象要件に合致していない。
◆具体的な取組内容が記載されていない。
の2つです。
例えば、【ものづくり技術】の補助対象要件には、
■「中小ものづくり高度化法」11分野の技術を活用した事業であること。
という要件がありますから、
計画している事業がどの分野の技術を活用した事業であるのかということを、分かり易く記載することが大切になります。
【ポイント1】
まず、公募要領をよく読んで補助対象要件を確認したうえで、
その事業計画が要件に当てはまっているということを分かり易く記載してください。
○公募内容について不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。
次に、具体的な取組内容が記載されていない事例として多いのは、
「最新の設備や大型の機械設備を導入して処理能力を高めて競合他社に対抗する」
といった内容のものや、「切断と溶接を同時に行うことが可能な設備を導入して作業の効率化を図る」
といった内容のものです。
たしかに機械設備等の導入を内容とする事業計画は書きやすいですが、単に設備を導入する旨の記載だけでは不採択になります。現状の課題分析や、工程ごとのスケジュール等を明確に記載し、導入予定設備の概要(型番、用途、スペック)についても記載することが大切です。
【ポイント2】
現状の課題を明確にして、その課題に対して妥当性のある解決方法を記載してください。
現状の課題分析や市場の分析についての記載と、その課題を解決するための取り組みがどのように競争力強化につながるのかということを分かり易くまとめることがポイントです。
解決方法に妥当性があることを説明するためには、
・その事業を遂行するための技術的な能力を有している
・事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールに無理がない
・事業の費用対効果を検討している
ということが分かるように記載してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)