vol.488【お役立ち情報】ものづくり補助金の見直し・拡充について

ものづくり補助金の見直し・拡充について

…令和4年2月以降、様々な見直し・拡充が予定されています。

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章

令和3年度補正予算により、令和4年2月以降のものづくり補助金の見直し・拡充が予定されています。
補助金の活用をご検討の方はご注意ください。
詳細についてはこれから検討される部分も多いですが、予定されている概要をみておきましょう。

■見直し・拡充内容

1.補助対象事業者の見直し・拡充

補助対象事業者に、資本金が10億円未満で次の従業員数の「特定事業者」が追加されます。

(1)製造業等:500人以下
(2)卸売業:400人以下
(3)サービス業、小売業:300人以下

また、企業再生に取り組む事業者を対象に、加点により採択を優遇するとともに補助率を2/3に引き上げる予定です。

2.従業員規模に応じた補助上限額の設定

限られた政策資源で、最低賃金引上げを含めた賃上げの原資となる付加価値を創出する事業者を支援するため、通常枠の補助上限額が従来の一律1,000万円から従業員の規模に応じて次のように設定されます。

(1)5人以下:750万円
(2)6人から20人:1,000万円
(3)21人以上:1,250万円

3.新設枠

次のような申請類型が新設される予定です。

(1)回復型賃上げ・雇用拡大枠
業況が厳しく、補助金への応募申請時に前年度の事業年度の課税所得がゼロである事業者に対して、補助率を2/3に引上げた申請類型を新設し、賃上げ・雇用拡大に取り組むための生産性向上を支援。

(2)デジタル枠
DXに資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象に、補助率を2/3に引き上げた申請類型を新設。

(3)グリーン枠
温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発や炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象に、補助上限額最大2,000万円、補助率2/3の申請類型を新設。

■その他

基本的な補助対象要件に変わりはなく、以下の要件を満たす3年から5年の事業計画を策定し、従業員に表明している中小企業・小規模事業者等が対象となります。

(1)事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%増加させること。
(2)事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させること。
(3)事業計画期間において、事業場内で最も低い賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること。

今後の詳細は、ものづくり補助事業公式ホームページからご確認ください。

http://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)