vol.480【お役立ち情報】小規模事業者持続化補助金<一般型>について

…第7回受付分から「賃金引上げ枠」が設けられました。

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章

「小規模事業者持続化補助金」は、小規模事業者が地域の商工会、商工会議所の助言等を受けて経営計画を作成し、その計画に沿って地道な販路開拓等に取り組む場合に費用の一部を補助してくれるものです。通年の公募の中で、この第7回受付分から、これまで採択審査において加点項目となっていた「賃金引上げ」項目が廃止され、これに変わって「賃金引上げ枠」が設けられて優先的に採択されることになりました。
第7回受付締切日は令和4年2月4日です。

概要をみておきましょう。

■補助対象者

小規模事業者である株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合、協業組合、個人事業主等が対象です。
※商工会、商工会議所の会員でなくても応募は可能です。

■補助金額

補助対象経費の2/3以内で上限額は50万円です。
※認定市区町村による特定創業支援等事業の支援を受けた事業者や、令和2年1月1日以降に法人設立した会社等は上限額が100万円になります。

■賃金引上げ枠

次の4種類の賃金引上げ計画のいずれかを従業員に表明し、補助事業完了後に達成することを要件に、採択審査時に、政策的観点から優先的に採択されます。

(1)給与支給総額を1年で1.5%以上増加
(2)給与支給総額を1年で3.0%以上増加
(3)事業場内最低賃金+30円以上増加
(4)事業場内最低賃金+60円以上増加

※(1)より(2)、(3)より(4)の方が優先的に採択されます。
※賃金引上げが実施されなかった場合は、原則として補助金は全額返還となります。

■その他

審査にあたっては、次のような事業者についても重点的に支援が図られます。

(1)事業承継の円滑化に資する取組を重点支援する観点から、代表者が満60歳以上の事業者であって、かつ、後継者候補が中心となって補助事業を実施する事業者
(2)生産性の向上(経営力強化)の取組を行っている事業者
(3)過疎地域という極めて厳しい経営環境の中で販路開拓に取り組む事業者
(4)補助金申請システム(Jグランツ)による電子申請を行った事業者

この補助金は、申請にあたって、事業を営む地域を管轄する商工会、商工会議所の窓口に事業計画書を提出して「事業支援計画書」等を作成してもらう必要があります。
詳しくはそれぞれの事務局のホームページをご確認ください。

◇事務局(商工会地区分:全国商工会連合会)ホームページ
http://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/

◇事務局(商工会議所地区分:日本商工会議所)ホームページ
https://r1.jizokukahojokin.info/

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)