vol.465【経営コラム】アフターコロナ、経営安全度が2倍になる5つの行動指針!
…有事から平時に転換した時、金融機関はその『雨傘』を『日傘』に持ち替えます。
(毎週月曜日配信)経営編
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司
有事から平時に転換した時、金融機関はその『雨傘』を『日傘』に持ち替えます。その時に備えて、今一度貴社の財務戦略を確認してください。
■経営安全度が2倍になる5つの行動指針!
※以下は、財務基盤が安定していない創業~中小零細企業向けの指針です。
1.事業資金については、適時適量発想を捨ててください。適時適量発想は間違えです。
- 『適時適量』ではなく、『(資金)在庫過多』で臨んでください。
- 金融機関が有する傘はすべて『日傘』です。『雨傘』は、一本もありません。
※『雨傘』は有事のみ使われる緊急対策です。 - 『資金は、借りられるときに借りられるだけ借りておきましょう。』『借りたいときに必ず借りられる』保障はありません。
2.損益計算書・貸借対照表の前に、近未来の資金繰り表を確認してください。
- 『近未来の資金繰り表』をまず確認してください。
- 損益計算書・貸借対照表は読めなくても、近未来の資金繰り表は読んでください。簡単です。
- 最低でも向こう6か月間の資金繰りは常に把握してください。
3.近未来の資金繰り表を金融機関対応に活用してください。
- 『早めに借りる、または、早めに返済を止める。』、心がけてください。
- 金融機関対応のタイミングが総じて遅れがちです。数か月早めに手を打ってください。雲泥の差です。
4.近未来の資金繰り表を経営判断に活用してください。
- 『投資や費用の増加が近未来の資金繰りに与える影響』を資金繰り表で確認してください。
- 『経営判断が資金繰りに与える影響』を事前に想定してください。予見できます。
- 計画は資金繰りを確認して最終判断してください。判断の礎を資金繰りにおいてください。
5.中小企業も財務機能(金融機関対応機能も含む)を持ってください。
- 創業間もない会社にも、財務の機能は必要です。
- 自前の対応が無理なら、『新・税理士』である当事務所にご依頼ください。
◎上記の1.~4.に対して、最高のスキルを持って対応します。
※当事務所の『新・税理士』(=税務+財務・金融機関対応機能を有する)が貴社の財務部長を代行して、資金繰り表の番人、金融機関対応時の積極的説明補助機能を勤めます。税務顧問と併せて行うことで極めてリーズナブルに対応できます。
■多くの財務指数に惑わされないでください。
経営状態を把握するための財務指標はたくさんあります。すべて先人が見つけ出した意味のある指標です。ただ、それらをすべて理解して経営に生かすことは容易ではありません。
■近未来の資金繰り表に、財務戦略を集中させましょう。
繰り返しますが…
○向こう6か月先~1年先までの資金繰り表を作成しましょう。
○この資金繰り表の更新と精度アップに励みましょう。
○この資金繰り表を金融機関対応と経営判断の基礎資料・礎としましょう。
■お金の心配をしない経営を本気で目指すためには…
資金繰りに困る理由の50%は財務無策です。また、創業~中小零細企業の80%は財務無策です。お金の心配をしない経営を本気で目指すためには、『近未来の資金繰り表』を礎に、すべてを近未来の資金繰りの良し悪しで判断する…この資金繰り経営を行っていきましょう。そして、経営の安全度の向上を図りましょう。
田中英司 (GPC-Tax本部会長・ 銀行融資プランナー協会代表理事)