vol.450【お役立ち情報】小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の申請について

…審査項目を踏まえた事業計画の策定がポイントです。

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章

「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」は、小規模事業者が新型コロナウイルス感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続の両立を図るための事業計画を作成し、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入に取り組む場合に費用の3/4(上限金額100万円)を補助してくれるものです。
補助金申請システム(名称:Jグランツ)を利用して提出した経営計画や補助事業計画について、有識者等による書面審査が行われ点数評価されて上位のものから一定数が採択されます。
このため、申請にあたっては審査項目や加点項目を踏まえた事業計画の策定がポイントになります。
審査項目等を確認しておきましょう。

■審査項目

以下の項目にもとづいて審査されます。

  1. 補助事業を遂行するために必要な能力を有すること。
  2. 小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウ等をもとにした取組であること。
  3. 新型コロナウイルス感染症が事業環境に与える影響を乗り越えるため新たなビジネスやサービス・生産プロセス導入を行っていること。
  4. 新型コロナウイルス感染症に対して「新たなビジネスやサービス・生産プロセス導入が対人接触機会の減少に資する取組」となっていること。
    ※単純な事業継続をするための販路開拓に関する取組はこの補助金の対象となりません。
  5. 自社の経営状況に関する分析の妥当性、経営方針・目標と今後のプランの適切性、補助事業計画の有効性、積算の適切性を有する事業計画になっていること。
■加点項目

審査項目に加えて以下に該当する申請に対して加点が行われます。

  1. 緊急事態宣言による影響
    緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業または不要不急の外出・移動の自粛により、特に大きな影響を受けたことから、2021年1月から同年3月までの期間のいずれかの月の月間事業収入が2019年又は2020年の同月と比較して30%以上減少していること。
  2. 多店舗展開
    複数の店舗・事業所を有しており、かつ、各店舗・事業所において、継続的に事業を行っていること。
  3. 賃上げ
    補助事業完了後に次のアからエのいずれかに該当する取組を行うこと。

ア.補助事業完了後の1年間において、給与支給総額を1年で1.5%以上増加させる計画を有し、従業員に表明している。
イ.補助事業完了後の1年間において、給与支給総額を1年で3.0%以上増加させる計画を有し、従業員に表明している。
ウ.補助事業完了から1年後、事業場内最低賃金を「地域別最低賃金+30円」以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している。
エ.補助事業完了から1年後、事業場内最低賃金を「地域別最低賃金+60円」以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している。

詳しくは事務局のホームページをご確認ください。
https://www.low-risk-jizokuka.jp/

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)