vol.319【お役立ち情報】時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章


…勤務間インターバル制度の導入をお考えの方はご検討ください

来年4月から「勤務間インターバル」の導入が努力義務化されることもあり、「時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)」に関するお問い合わせが増えています。
この助成金は、労働時間等の設定の改善を図り、過重労働の防止および長時間労働の抑制に向け「勤務間インターバル」の導入に取組んだ場合に、実施に要した費用の一部を助成してくれるものです。
概要をみておきましょう。

■対象事業主
労災保険の適用を受ける中小企業・小規模事業者等が対象です。

■成果目標
全ての対象事業場において、休息時間数が「9時間以上11時間未満」または「11時間以上」の勤務間インターバルを導入することが成果目標になります。
新規に勤務間インターバルを導入するほかに、対象労働者の範囲の拡大(適用範囲の拡大)やインターバル時間の延長(時間延長)も対象となる場合があります。
※この助成金でいう「勤務間インターバル」とは、休息時間数を問わず、就業規則等において「終業から次の始業までの休息時間を確保することを定めているもの」を指します。

■支給対象となる取組
次の取組のうち1つ以上を実施することが要件となります。
(1)労務管理担当者に対する研修
(2)労働者に対する研修、周知・啓発
(3)社会保険労務士等の外部専門家によるコンサルティング
(4)就業規則・労使協定等の作成・変更
(5)人材確保に向けた取組
(6)労務管理用ソフトウェアの導入・更新
(7)労務管理用機器の導入・更新
(8)デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
(9)テレワーク用通信機器の導入・更新
(10)労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

■支給額
上記の支給対象となる取組に要した経費の3/4以内で次の金額が支給されます。
※常時使用する従業員が30名以下かつ、支給対象となる取組の(6)から(10)を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合は補助率が4/5となります。

1.休息時間数が9時間以上11時間未満の場合
(1)勤務間インターバルの新規導入:上限40万円
(2)新規導入以外(適用範囲の拡大等):上限20万円

2.休息時間数が11時間以上の場合
(1)勤務間インターバルの新規導入:上限50万円
(2)新規導入以外(適用範囲の拡大等):上限25万円

詳しくは、以下の厚生労働省ホームページからご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891.html

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)