vol.569【お役立ち情報】働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)について
…生産性を向上させる設備の導入にも活用できる助成金です。
(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章
「働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)」は、生産性を向上させ、労働時間の適正管理の促進に向けた環境整備に取り組む中小企業を支援する助成金です。
新たに機械・設備を導入して生産性の向上をお考えの方もご検討ください。
概要をみておきましょう。
■対象事業主
以下の条件を満たす中小企業の事業主が対象となります。
- 労働者災害補償保険の適用事業主であること。
- 年5日の年次有給休暇の取得に向けて就業規則等を整備していること。
- 勤怠管理と賃金計算等をリンクさせ、賃金台帳等を作成・管理・保存できるような統合管理ITシステムを用いた労働時間管理方法を採用していないこと。
- 賃金台帳等の労務管理書類について5年間保存することが就業規則等に規定されていないこと。
■支給対象となる取組
以下の取組のうち1つ以上を実施することが要件です。
- 労務管理担当者に対する研修
- 労働者に対する研修、周知・啓発
- 外部専門家によるコンサルティング
- 就業規則・労使協定等の作成・変更
- 人材確保に向けた取組
- 労務管理用ソフトウェア、労務管理用機器、デジタル式運行記録計の導入・更新
- 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
■成果目標
全ての対象事業場において、以下の全ての成果目標の達成を目指して取組を実施することが要件です。
- 新たに勤怠管理と賃金計算等をリンクさせ、賃金台帳等を作成・管理・保存できるような統合管理ITシステムを用いた労働時間管理方法を採用すること。
- 新たに賃金台帳等の労務管理書類について5年間保存することを就業規則等に規定すること。
- 「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に係る研修を労働者及び労務管理担当者に対して実施すること。
※上記の成果目標に加えて、対象事業場で指定する労働者の時間当たりの賃金額を3%以上または5%以上引き上げることを成果目標に加えることができます。
■支給額
成果目標達成時の支給額は、支給対象となる取組に要した経費の3/4以内で、100万円が上限額となります。
※常時使用する従業員が30名以下かつ、支給対象となる取組の(6)、(7)を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合は補助率が4/5となります。
※賃金額を3%以上または5%以上引き上げる目標を追加して実施した場合は、引上げ率と対象従業員数によって15万円から480万円の加算措置があります。
交付申請期限は11月30日ですが予算の執行状況によって期限前に終了する場合があります。早めにご検討ください。
詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891_00001.html
今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)