vol.477【お役立ち情報】雇用調整助成金の特例措置について
…特例措置は現在の内容のまま12月末まで延長されます。
(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章
新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置について、政府から来年3月まで延長する方針が表明されました。
これを受けて、11月30日までとしていた現在の特例措置の内容が12月31日まで延長されることになりました。
令和4年1月以降の具体的な特例措置の内容はこれから検討されますので、発表されましたら改めてお知らせいたします。
特例措置の内容を確認しておきましょう。
■原則的な特例措置内容
新型コロナウイルス感染症の影響により経営環境が悪化し、最近1か月間の売上等が前年同月比5%以上減少している全国の事業主に対する原則的な特例措置は次のようになります。
(1)助成率
( )内は解雇等を行っている場合の助成率です。
・中小企業 : 9/10(4/5)
・大企業 : 3/4(2/3)
(2)1人あたりの1日の上限金額
中小企業、大企業ともに13,500円
■業況による特例措置内容
特に業況が厳しい全国の事業主に対する特例措置は次のようになります。
(1)対象となる事業主
休業の初日が属する月から遡って3か月間の生産指標(売上等)が前年あるいは前々年同期と比べて30%以上減少している事業主が対象となります。
※開業1年未満等で比較できる期間の売上等がない場合は対象となりません。
(2)助成率
中小企業、大企業ともに10/10(4/5)となります。
( )内は解雇等を行っている場合の助成率です。
(3)1人あたりの1日の上限金額
中小企業、大企業ともに15,000円
■地域に係る特例措置内容
営業時間の短縮等に協力する事業主に対する特例措置は次のようになります。
(1)対象となる事業主
緊急事態措置を実施する区域、まん延防止等重点措置を実施する区域で、都道府県知事による要請等を受けて、要請等の対象となる施設において休業、営業時間の変更、収容率・人数上限の制限等の自粛に協力する事業主が対象となります。
(2)適用期間
各区域における緊急事態措置、まん延防止等重点措置の実施期間の末日の属する月の翌月末まで適用されます。
(3)助成率
中小企業、大企業ともに10/10(4/5)となります。
( )内は解雇等を行っている場合の助成率です。
(4)1人あたりの1日の上限金額
中小企業、大企業ともに15,000円
詳しくは厚生労働省のホームページからご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)