vol.451【お役立ち情報】働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)について

…生産性の向上につながる設備の導入にも活用できる助成金です。 

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章

「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」は、生産性を向上させ、労働時間の縮減や年次有給休暇取得の促進に向けた環境整備に取り組む中小企業を支援する助成金です。

概要をみておきましょう。

■対象事業主

以下の条件を満たす中小企業の事業主が対象となります。

  1. 労働者災害補償保険の適用事業主であること。
  2. 年5日の年次有給休暇の取得に向けて就業規則等を整備していること。
■支給対象となる取組

以下の取組のうち1つ以上を実施することが要件です。

  1. 労務管理担当者に対する研修
  2. 労働者に対する研修、周知・啓発
  3. 外部専門家によるコンサルティング
  4. 就業規則・労使協定等の作成・変更
  5. 人材確保に向けた取組
  6. 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
  7. 労務管理用機器の導入・更新
  8. デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  9. 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
■成果目標

全ての対象事業場において、以下の成果目標から1つ以上を選択し実施することが要件です。

  1. 令和3年度または令和4年度内において有効な36協定について、時間外・休日労働時間数を縮減し、月60時間以下、または月60時間を超え月80時間以下に上限を設定し届け出を行うこと
  2. 病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇、新型コロナウイルス感染症対応のための休暇、不妊治療のための休暇のいずれか1つ以上の特別休暇を新たに導入すること
  3. 時間単位の年次有給休暇の規定を新たに導入すること

※上記の成果目標に加えて、対象事業場で指定する労働者の時間当たりの賃金額を3%以上引き上げることを成果目標に加えることができます。

■支給額

上記の支給対象となる取組に要した経費の3/4以内で、成果目標の達成状況により50万円から100万円が上限額となります。

  • 常時使用する従業員が30名以下かつ、支給対象となる取組の 6.から 9.を実施する場合で、その所要額が30万円を超える場合は補助率が4/5となります。
  • 賃金額を3%以上引き上げる目標を追加して実施した場合は、引上げ率と対象従業員数によって15万円から240万円の加算措置があります。

交付申請期限は11月30日ですが予算の執行状況によって期限前に終了する場合もあります。
早めにご検討ください。

詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120692.html

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)