vol.375【お役立ち情報】両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)について
(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章
…仕事と介護の両立支援をお考えの方はご検討ください
毎年約10万人の労働者が家族の介護のために離職しています。
また今後2025年に向けて介護が必要となる高齢者が急増するといわれています。
「両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)」は、中小企業事業主が従業員の介護離職を未然に防止するために介護支援プランを導入・策定し、従業員が円滑に介護休業を取得して、職場復帰した場合等に支給される助成金です。
今から仕事と介護の両立のための職場環境整備を始めてみてはいかがでしょう。
概要をみておきましょう。
■ 支給要件
次の三つの取組を行うことが主な要件となります。
1.介護支援プランによる両立支援についての明文化・周知
介護支援プランによる介護休業の取得等の支援についての文言を、就業規則や内部通知等に明文化し、社内報等により従業員に周知します。
2.介護支援プランの策定・導入
対象従業員が円滑に介護休業等の制度を利用し、職場復帰できるように支援するためのプランを策定します。
※介護支援プランは、対象の従業員が介護休業等を開始する前に策定することが原則ですが、介護休業等の開始と同時並行で策定する場合も対象となります。
3.プランに沿った介護休業等の制度の利用
(1)介護休業制度
介護休業を合計14日以上取得し、職場復帰すること。
(2)介護両立支援制度
介護のための柔軟な就労形態の制度を導入し、合計42日以上利用すること。
※所定外労働の制限、時差出勤、深夜業の制限、短時間勤務、法を上回る介護休暇、介護のための在宅勤務、介護フレックスタイム、介護サービス費用補助の利用が対象となります。
■ 支給金額
以下の金額が支給されます。
※( )内は生産性要件を満たす場合です。
(1)介護休業制度を利用させた場合
・休業取得時:28.5万円(36万円)
・職場復帰時:28.5万円(36万円)
(2)介護両立支援制度を利用させた場合
28.5万円(36万円)
※上記(1)、(2)とも1企業あたり1年度に5人が上限です。
詳しくは厚生労働省のパンフレットをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/000527589.pdf
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)