vol.285【お役立ち情報】職場定着支援助成金(雇用管理制度助成コース)について
(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章
…人材の定着・確保をお考えの方はご検討ください
「職場定着支援助成金(雇用管理制度コース)」は、事業主が人材の定着・確保を図るために雇用管理の改善を行う場合に、支援してくれる助成金です。この助成金には、次の2つの助成があります。
(1)制度導入助成
新たに雇用管理制度の導入・実施を行った場合の助成
(2)目標達成助成
雇用管理制度の適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合の助成
それぞれの概要をみておきましょう。
■制度導入助成
1.雇用管理制度整備計画の作成・認定
次の(1)から(5)の雇用管理制度を3カ月から1年の間に導入する内容の雇用管理制度整備計画を作成し、管轄の労働局の認定を受けます。
(1)評価・処遇制度
(2)研修制度
(3)健康づくり制度
(4)メンター制度
(5)短時間正社員制度(保育事業主のみ)
2.雇用管理制度の導入・実施
認定を受けた雇用管理制度整備計画に基づき、当該雇用管理制度整備計画の実施期間内に、雇用管理制度を導入・実施します。
※計画時に選択した制度をすべて導入・実施しないと支給申請できません。
3.助成金額
1制度の導入・実施につき10万円が支給されます。
■目標達成助成
1.離職率の低下
雇用管理制度導入・実施の結果、雇用管理制度整備計画期間の終了から1年経過するまでの期間の離職率(評価時離職率)を、雇用管理制度整備計画を提出する前1年間の離職率(計画時離職率)よりも低下させることが要件です。
2.離職率を低下させる目標値
事業所における雇用保険一般被保険者の人数規模に応じて一定の目標値があります。(例えば10人以上30人未満の事業所は10%ポイント低下)
3.助成金額
目標達成により57万円が支給されます。また、生産性要件を満たす場合は72万円に増額されます。
人材の定着・確保をお考えの方は、雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度等)の導入により雇用管理の改善を図ることで、社員の定着率向上を検討されてはいかがでしょう。
助成金の詳細については以下をご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000183631.pdf
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)