vol.105【お役立ち情報】「キャリア形成促進助成金」について

(毎週木曜日配信)財務編
銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー
社会保険労務士 今西章

社員教育、人材育成に利用できる助成金をご活用ください。

▶vol.105『「キャリア形成促進助成金」について』/銀行融資プランナー協会

雇用関係の助成金の中で、従業員のキャリアアップ、人材育成関連の助成金が人気です。
その中で、中小企業事業主が業種に関係なく利用できる、「キャリア形成促進助成金」の若年人材育成コースと自発的職業能力開発コースをご紹介します。

■キャリア形成促進助成金
従業員のキャリア形成を促進するため、職業訓練などを段階的かつ体系的に実施する事業主に対して助成する制度です。

【若年人材育成コース】
雇用契約締結後5年以内かつ35歳未満の従業員に訓練を実施する場合にもらえる助成金です。

【自発的職業能力開発コース】
従業員の自発的な能力開発に対する支援として、能力開発経費負担制度や能力開発休暇制度を就業規則等に規定し、それらの制度を実施する場合にもらえる助成金です。

◆助成の対象となる訓練
次の条件による訓練が対象になります。
(1)訓練時間数が20時間以上のOff-JT
(2)職務に直接的に関連する専門的な知識・技能の習得
※職業人として共通して必要となる知識や職務に間接的に必要となる知識・技能を習得させる訓練は対象になりません。

◆助成の内容
1事業所あたり年間500万円を上限に、次の助成を受けることができます。
(1)経費助成
1人あたりの訓練に要した経費の1/2の助成があります。なお、訓練時間数によって次のような上限があります。
・20時間以上100時間未満の訓練:上限7万円
・100時間以上200時間未満の訓練:上限15万円
・200時間以上の訓練:上限20万円
(2)賃金助成
1人につき1時間あたり800円の助成があります。
1人あたりの時間数は1,200時間が限度となります。

◆助成金受給までの流れ
(1)「事業内職業能力開発計画」を作成
(2)「年間職業能力開発計画」を作成
※作成した職業能力開発計画等の書類を訓練開始の1か月前までに労働局に提出しておく必要があります。
(3)「年間職業能力開発計画」に沿って訓練を実施
(4)訓練終了後の2か月以内に支給申請書類を提出

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今西章(社労士 銀行融資プランナー協会 財務アドバイザー)