vol.400【経営コラム】ビジネスモデル俯瞰図の検証!(その14)

(毎週月曜日配信)経営編
GPC-Tax本部会長・銀行融資プランナー協会
代表理事 田中英司

…昔はチラシとポイントカード、今後は動画とオンラインサロン!

前々回号の続きです。

〔※ビジネスモデル俯瞰図とは、ビジネス全体の構造や流れを把握し、事業の構造や事業の特徴、損益構造などをわかりやすく整理した図表のことを指します。〕

事業全体の活性化や事業立地の付加・転換など、事業自体をその本質から見直そうとするときは、ビジネスの全体像を現したビジネスモデル俯瞰図を作ってみるとわかりやすいです。
ビジネスモデル俯瞰図を使って、事業の活性化を図りたいときの着眼点を整理いたします。

■着眼点20:自社の広報媒体(主に動画)と自社のコミュニティーの構築を!

●昔は、DMやチラシを主な告知媒体として使っていました。
店舗ビジネスでは、これらを使って来店を促し、ポイントカードを配布して固定客化を狙っていました。昔々の販促・固定客化の王道です。時に固定客限定のイベント等を行っていました。

●今は、ホームページや文章・画像を使ったSNSを活用しながら、自社の告知を行っています。また、ネット販売は、大手販売プラットフォームに出店して行っています。自社独自で顧客にリーチしにくいからです。

●今後は、各社が自社の広報媒体(主に動画)を持ち情報配信を行うことで、直接顧客にアプローチするようになります。さらに、各社が自社のコミュニティー(自社のビジネスオンラインサロン=ファンクラブ)を運営するようになります。ネット販売においても、自社が直接顧客に販売するようになり(D2Cモデル)、大手のプラットフォーマー(B2B2Cモデル)を経由して販売する比率が下がります。
情報配信力とITリテラシーの高い企業は、エンドユーザーを囲い込み、自社の商品やサービスを直接販売するようになります。
代理店や、ネット上での大手のプラットフォーマーをも中抜きできる社会構造がついに出来上がりました。

◎エンドユーザーがスマホという極めて高機能な情報受信媒体を標準装備しています。また、発信者から受信者(エンドユーザー)へ届けるためのインフラも完璧に整備されました。
このような環境に今我々は遭遇しています。この環境に適合するのか無視するのか?10年後の未来が大きく変わります。

◆我々が取り組むべきことは以下です。
1.尖った商品やサービスを開発する。
2.自社の情報配信チャンネル(動画を使った自社TVのようなもの※ユーチューブが現実的です。)を整備して情報配信を始める。
3.顧客及び顧客候補を囲い込む自社のビジネスオンラインサロン(自社のファンクラブ)を開設して囲い込む。

是非ご検討ください。

田中英司 (GPC-Tax本部会長・ 銀行融資プランナー協会代表理事)